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■vol.7 東京へのおそれ(2006.10.18)
僕は生まれてから28年間福岡を出たことが無かった。(旅行を除く)
上京したのは28才の春。
上京を決意するのに28年もかかったと言ったほうが正確かもしれない。
長い間僕は、東京で仕事をするということが、故郷や当時の生活すべてを失うことだと考えていたのだ。
居心地の良い実家での生活、家族、友人、飼っていた猫、などなど。。。
そういった感情に加えて、東京という得体の知れない存在へのおそれが確かに存在していた。
そこへ行くとある意味すべての答えが出てしまうのではないかという不安。
つまり絵の世界で生きて行くということへの可否に容赦なくジャッジが下されるのだという思いに
取り憑かれていた。
そんな僕がなぜ上京を決意し、現在にいたったのだろうか。
答えは意外とシンプル。
自分は独りではないんだということに気づいたからである。
上京のチャンスをくれたイベント会社の社長、理解ある親、
そして僕と共に上京を決意してくれた彼女(現在の妻)などの応援があったことが
どれだけ心強かったことか。
周りを見渡せば必ず味方がいるんだということに気づいたら、道がパーっと開けた気がした。
そして長い間僕を悩ませた”東京へのおそれ”はいつの間にか無くなっていた。
現在絵の道で行くか迷っている人がいるとすれば、このエピソードが少しでも参考になればと思う。
周囲の人の理解、そして味方をたくさん作ることが、いつか大きな決断を下すときにとても心強いアドバンテージになる。
とくに親からの理解を得ることは非常に根気の要る作業だと思うが、
味方にすると、ものすごいパワーになるということもお伝えしたい。
そうすれば目の前にある壁はスーっと消えるはず。
(今回のコラムは僕の上京とほぼ同時にこの世を去ったペットの猫に捧げる。)
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